2011/04/24

「コヨーテ、南東アラスカに向かう」に行って来た。

下田昌克さんの原画たち。
「Coyote」の編集長、新井敏記さん主催のトークイベント、「コヨーテ、南東アラスカに向かう」に行ってきました。

基本的に運命とかそういうものはあまり信じない性分なのですが、今回は「神様が行けといっていたんだな」と感じてしまいました。


たまたま、coyoteの谷川俊太郎さんとアラスカの特集号を持っていたこと。
たまたま、先週の日曜日山にのぼったこと。
たまたま、いつもと違う新しいコースを選んだこと。
たまたま、気になっていたコーヒー屋さんに入ったこと。
たまたま、その日の夜そこのblogを見たこと。

ひとつでも欠けていたらこのトークイベントのことを知らないままに終わっていたかもしれません。今日あの場にいれたことに感謝。本当にすばらしい2時間を過ごすことができました。



だんだん闇に沈んでゆく神戸港の夕景。ゆったりと時間が流れる中でアラスカ取材記のスライドからトークショーは始まりました。2010年1月の「谷川俊太郎、アラスカを行く」の取材時のムービーです。(この表紙を見て買わずにいられようか、いやいられない。写真も中身も一番大好きなCoyoteです)

そして本題へ。新井敏記さん、イラストレーターの下田昌克さん、写真家の赤阪友昭さんの3名が、それぞれの関わり方、雑誌Coyoteの誕生秘話、アラスカとの関わり、谷川さんとのエピソードを語ってくださいました。

その中でも一番フォーカスされていたのはやはり星野道夫さんとのこと。当時のドキュメンタリー番組での映像も交えながら、不思議な縁でそれぞれが星野さんと、そしてアラスカとつながっていくエピソードを語ってくださいました。

星野さんがアラスカに行くきっかけになったのは、著書にも書かれているようにたまたま古本屋で見かけた写真集の中のアラスカに暮らすエスキモーたちの写真です。そして、新井さんが旅雑誌をつくるきっかけになったのが星野さんとの出会いだったのだそうです。赤阪さんも、あの夏星野さんに会いに向かっていた船に同船していた人から彼の訃報を聞き、それから導かれるようにアラスカとの縁がうまれていったエピソードを語ってくださいました。

今回のトークショーを通じてしみじみ感じたのは人の縁のすごさです。ふだんあまり意識することはありませんが、人と人が出会うことはそれだけで奇跡です。天文学的なたまたまが重なって、その時その場での出会いが産まれます。そしてその時、その場に居合わせた人たちが会話を交わさなければ生み出せないものが産まれること。大げさかも知れませんが、それって実は生命の誕生くらいすごいことなのかも、とそんなことを考えてしまいました。


今回、新井さんは26日まで神戸にいらっしゃるそうです。2週間ほどの「コヨーテ、人に会う」という題名のこの企画。会いに行くと新井さんが自分の大好きなコーヒー(先週僕が行ったあのコーヒー屋さんのブレンド)を淹れるくださるのだそうです。今回のトークショーを聞いてこの企画の意図がわかりました。人と出会うこと。そしてそこで語らうこと。その大切さをゆっくり噛み締めることができて、その上おいしいコーヒーが飲めるなんて。雑誌やWEBというメディアの枠でとらえていてはできない企画です。

26日、もう一度この場に行ってみたいと思います。

長くなりましたが、最後にもうひとつ。

今回のトークショー、ひとりで申し込んだのですが、偶然会社の同期の女の子とその場で遭遇。以前東京での新井さんのワークショップに参加していた、と聞いて二度びっくり。そんなのあったのかー! 

彼女はソーシャルメディアどころかそもそもネットを一切使っておらず、TVも見ないそうです。かたや自分はネットで日々結構必死で情報を集めている中で偶然知り得た情報を元にこの場に参加。前述のとおり、もしかすると知らないまますごしていた可能性も高いわけです。

トークショーのあと一緒に飲んでいたのですが、「ネットなくても、自分に必要なこと教えてくれる人がいっぱいいるからいいんよー」とあっけらかんとして話す彼女を見て、自分の至らなさを猛省。

いや、ほんとその通り。

デジタル技術を駆使していっぱい情報仕入れているつもりでも、結局自分はそれを消化しきれていなかったわけです。1000の雑多な情報よりも、自分のことを良く知ってくれている「リアルな人間関係」の中から提供されるたった1つの純度の高い情報だなーと、こんなところで痛感してしまいました。(なんか最後はマーケティング的な話になってやだな。職業病だ)



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